私たちが仕入れてくる一枚板には、乾燥材・半乾燥材・生材という感じで乾燥具合がそれぞれ異なります。
乾燥後に挽き直ししてきれいになっている板は最も高額で、手を出しにくい価格になっていることも多くありますが、その反面、切りたての生材(私たちのあいだでは、ズブ生材と呼んでます。)は、無駄に重いし、乾燥していく過程で反ったり、割れたり、捻じれたりすることが多く、それを自然乾燥させて、歪みを直したり、ヒビ部分を切り取ったり、プレーナーで削ったり、様々な加工を施してから販売するなどの手間がかかることになるため、生材の状態での仕入れは格安なことが多くあります。
しかし、その後の歪みリスク、自然乾燥のための保管スペース、売れる状態になるまでに時間がかかったりするため、数年後に乾燥してきれいな板が出来上がったとして、原価が安かったからと言ってそれほど安く売るわけにもいきません。
もし生材を店内に出すときは、今回のように生材表示したり、板に乾燥確認と記載したりしています。
ただ、生材でもなんでも、用途によっては、とにかく安くというお客様もいらっしゃるので、たまには、生材ということを明記、説明したうえで安く販売することがあります。
上写真の板は、楠の未乾燥材ですので、楠の香りが気に入った方などだと、とりあえず部屋に置いて香りを楽しみつつ、乾燥したら何に使うか考えるという方法もあります。
0コメント